京都府ら、乙訓「地域への分散図る「京都・西山で楽しんで」


 訪日外国人観光客によるオーバーツーリズムが問題視される中、京都府などが京都市の南西部に位置する乙訓(おとくに)地域を「京都西山」と銘打ち、魅力を発信し始めた。カフェ巡りや謎解きイベント、「青もみじ」などを楽しむ御朱印めぐりといったまち歩きコンテンツを地元商工・観光協議会らと開発、展開。混雑を避けて京都を楽しみたい、京都の地元客や大阪などからの観光客の受け皿を目指す。

 京都西山としてアピールするのは、これまで「竹の里 乙訓」として観光誘客に取り組んできた、向日市、長岡京市、大山崎町などと、京都市西京区の桂や大原野を含むエリア。

 美しい竹林や桂川、西山連山に挟まれ、豊かな自然に恵まれているだけでなく、長岡天満宮をはじめとする歴史ある寺社仏閣が多数存在し、古都らしい風情が残る地域だ。

 従来、竹林やタケノコ掘りなどが誘客のメインコンテンツだった同地域だが、今年2月には「はじめまして京都西山」のタイトルで、地元で愛されるパンやスイーツ、喫茶店などを紹介する同エリアのフリーペーパーを作成、専用ホームページやSNSでも情報発信を開始して、週末のまち歩きなどマイクロツーリズムを楽しむ層への通年での訴求を始めた。

 また4月27日からは、新緑の季節ならではの青もみじやアジサイの花を楽しめる寺社仏閣をまわる、御朱印めぐり企画も開始。このほか3月30日~9月29日まではリアル謎解きゲームを実施し、季節を問わず西山で楽しめるコンテンツを用意する。

 京都西山の取り組みに携わる府観光連盟の井上清人主任は、「乙訓は竹林が有名だが、近年はベッドタウン化も進み、竹林の管理など受け入れ面での態勢整備が課題」としながらも、「電車で京都市内から10分、大阪からも30分と交通の便が良いのは強みだ。嵐山の竹林などの有名スポットと同じような雰囲気を、静かに楽しめる場所もたくさんある。フリーペーパーや周遊企画をきっかけに、京都目当ての観光客の分散につながれば」と語った。

 
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