京都府を中心に教科書や教材の卸売業を手掛ける京都府教科図書販売(京都市中京区)はこのほど、地域に根ざした事業の拡大を目指し、来年春にホテル事業に参入すると発表した。ホテル業のプロデュースを手掛ける株式会社水星(同下京区)と協業し、丹後地方の宮津や天橋立エリアにブティックホテルを開業する。
同プロジェクトは、京都府宮津市が進めている令和5年度観光庁「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」の取り組みの一つ。市が所有していた宮津駅至近の2階建て鉄筋コンクリート造の「宮津市福祉センター跡地」=写真=をリノベーションし、宿泊施設として再生する。同物件を、京都府教科図書販売が取得し、建築家・天水義敬建築事務所を招へいして全面リノベーションを実施。限られた客室数で上質な体験を提供するブティックホテルへと再生し、来年春の開業を目指すとしている。
同社の新井慎平社長は、「宮津は美しい自然や歴史的な名所が豊富で、観光客にとっても魅力的な場所。ホテル事業を通じて宮津の魅力を発信し、訪れる方々に快適な滞在を提供することで、地域の観光振興に貢献する」とコメントしている。