デジタル基盤整備、データ可視化
熊本県とリクルートは16日、熊本県庁で調印式を開き、観光振興などに関する包括連携協定を締結した。県のキャラクター「くまモン」のブランドなども活用して地域経済の活性化を目指す「くまモンランド化構想」の実現に向け、観光DXなどを連携して推進する。今年度は、一昨年の豪雨で被害を受けた人吉エリアを対象に体験プログラムの充実やデジタル消費基盤の整備に取り組む。
熊本県は今年度、世界中からヒト、モノ、企業が集まる「くまモンランド」の実現に向けた取り組みを開始。コロナ禍や自然災害の影響を受けている地域経済の回復、活性化を目指している。県とリクルートは連携し、食、宿泊、体験のプログラムの磨き上げ、人流や消費に関するデータの把握と活用を促進する。
今年度、人吉エリアで実施する事業は、(1)食・宿泊・体験プログラムの磨き上げ、商品造成、売り上げ拡大(2)地域内事業者のキャッシュレス化の促進を中心としたデジタル消費基盤の整備(3)エリア内の観光客数、宿泊、決済などのデータの可視化と、消費促進に向けた基礎分析―など。
来年度以降は、対象の地域エリアを拡大し、県内全域で観光DXなどの事業を推進する。
協定の締結について熊本県の蒲島郁夫知事は「本県における本格的なEBPM(証拠に基づく政策立案)、ならびにDXの導入につながるものと考えている」と期待。リクルート旅行Divisionの宮本賢一郎Division長は「コロナ禍や自然災害などで苦境に立たされた地域の活性化につなげるべく尽力していく」と意欲を示している。
16日の調印式