JTBが、このほど発表した旅行動向の見通しで、08年の国内旅行人数を前年対比0.5%増の3億1610万人と推計した。08年の課題は北海道と東京・首都圏。「サミットが終了する7月上旬からは北海道の観光シーズン。また、4月に東京ディズニーリゾートが25周年を迎え、ラグジュアリーホテルが人気の東京・首都圏が来年は熱い」と予測している。
産業観光、エコツーリズム、グリーンツーリズム、ヘルスツーリズム、ロングステイなど、人や自然とのふれあいなど体験的要素を取り入れたニューツーリズムがさらに注目を浴びそう。旅行会社と高速道路会社との共同企画による割安なドライブ商品が浸透し、大都市圏近隣の旅行が拡大する可能性もある。
国内旅行の平均費用は、ガソリン代の高騰や遠距離旅行に目が向くことなどから、0.2%増の3万4700円と4年ぶりに増加。総消費額は0.7%増の10兆9700億円と推計する。
海外旅行人数は、0.1%増の1735万人と前年並みを予測。北京オリンピックが開かれる中国をはじめアジア人気が堅調という。平均消費額は、燃油サーチャージの上昇、円安傾向などで0.5%増の30万7千円。海外旅行消費額は0.6%増の5兆3300億円となる模様だ。
訪日旅行者は、アジア諸国からの観光客が引き続き堅調。北海道はサミットで人気がますます高まる。訪日旅行者数は、13.2%増だった07年の770万人から8.4%増加して、一気に900万人に達する見込み。