帝国データバンクによると、今年上半期(1〜6月)のホテル旅館経営業者の倒産は49件、負債総額は946億6700万円だった。前年同期に比べ、件数は9件減少、負債総額は258億7300万円の大幅減となった。
今年に入り、ひと月の倒産件数が2ケタ以上を記録したのは3月(15件)と4月(13件)の2回。前年同期の3回(2、3、5月)を下回った。
ひと月の負債総額が100億円を超えたのも3月(183億4300万円)と4月(524億4100万円)の2回。前年同期は1、2、6月の3回あった。
4月に倒産した東京都のホテル事業運営会社(資本金36億2千万円)は、建設会社などから出資を受けて1981年に設立された、建設会社の連結子会社。グループが展開していたアメリカ、ヨーロッパ、アジア各国でのホテル経営事業の運営を担い、各施設への技術・経営指導などを行っていた。しかし、経営不振に陥った建設会社が2001年に民事再生法を申請。その後、ホテル事業運営会社の株主は変わり、同社が保有するホテル関連資産などの売却を進め、借入金を圧縮。ここにきて清算のメドが立ったことから、東京地裁へ特別清算を申請した。負債額は約288億6千万円。
6月単月も減少
ホテル旅館経営業者の6月単月の倒産件数は4件、負債総額は95億100万円だった。前年同月に比べ、件数は3件減少。負債総額は168億3700万円減少した。