
世阿弥の子孫が600年を超えて共演、「佐渡島、忘るべからず。」
佐渡汽船株式会社は24日、佐渡島の観光誘致・地域創生を目的とした「佐渡島、忘るべからず。」キャンペーンの一環として、3月20日より首都圏などでTVCMの放映を開始したと発表した。
新CMでは、佐渡島の知られざる魅力を美しい映像とともに紹介している。金山やたらい舟だけでなく、唯一無二の自然景観や独自の歴史文化を持つ佐渡島の多様な魅力を伝える内容だ。
CMのキャッチコピー「佐渡島、忘るべからず。」は、能の大成者・世阿弥が著書『花鏡』の中で記した「初心忘るべからず」に由来している。世阿弥は晩年を佐渡島で過ごしたが、その言葉は時代を超えて受け継がれ、芸事のみならず人生訓としても広く知られている。
特筆すべきは、CMのナレーションを世阿弥の直系子孫である観世流シテ方能楽師の観世三郎太氏が務めていることだ。約600年の時を超え、世阿弥の言葉を三郎太氏が詠じるという、壮大な自然や歴史的な風景の中での祖孫の共演が実現した。
観世三郎太氏
CMでは、佐渡島の魅力的なスポットが数多く紹介されている。二ツ亀や清水寺、宿根木集落、旧山本悌二郎別邸など、自然と歴史が織りなす多彩な景観が映し出される。また、鬼太鼓や薪能といった伝統芸能、トキの保護活動、岩首昇竜棚田や北沢浮遊選鉱場など、島の文化や産業の遺産も取り上げられている。
佐渡汽船は、このTVCMと併せてYouTubeや駅広告など、様々なメディアを通じて佐渡の魅力を発信していく予定だ。また、佐渡の観光情報を総合的に紹介するウェブサイト「さどタイムス」も運営しており、島の魅力を多角的に伝える取り組みを展開している。
■TVCM概要
タイトル:「佐渡島、忘るべからず」篇(30秒)
URL:https://sadotimes.sadokisen.co.jp/tvcm/
放送開始:2025年3月20日(木) 放送エリア:首都圏・新潟県