余暇市場、19年度は微増の72兆円 観光・行楽は2.4%増


 日本生産性本部・余暇創研は8月24日、「レジャー白書2020」の概要を発表した。それによると、19年の余暇市場は72兆2940億円となり、前年比0.6%の微増となった。観光・行楽部門はインバウンド効果で引き続き伸びた。20年は新型コロナウイルスの影響で市場の縮小は避けられそうにないが、白書は「今後はコロナ禍を踏まえた高付加価値化と生産性向上が課題になる」と指摘した。白書は9月30日に発行予定。
   
 市場規模は2年連続のプラス。最も伸びが大きかったのは観光・行楽部門で、前年比2.4%増だった。インバウンド効果でホテルが大きく伸びたほか、航空、鉄道、バス、海外旅行も好調を維持。遊園地・テーマパークは天候不順で長年続いた増加に歯止めがかかった。

 スポーツ部門は同1.4%、趣味・創作部門は同0.3%、娯楽部門は同0.1%のそれぞれ増加。

 余暇活動の参加人口をみると、19年は「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」が5400万人となり、9年連続の首位に。ただ、前年と比べると30万人の減少。

 上位種目に大きな変動はないが、18年までの「ビデオの鑑賞(レンタルを含む)」に代わって調査を開始した「動画鑑賞(レンタル、配信を含む)」が3510万人で8位となった。順位が上昇したのは「カラオケ」(11位)、「宝くじ」(14位)、「音楽会、コンサートなど」(17位)。

 1人当たり平均参加種目数は前年と比べ0.1種目減り、12.3種目となった。部門別では趣味・創作のみ増加で、年代別では10~20代が増加した半面、50~60代が減少した。

 
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