
全国修学旅行研究協会(全修協)はこのほど、全国の中学校と高等学校の修学旅行の2023年度の実施状況をまとめた。旅行方面を見ると、中学の公立と私立、高校の公立で近畿、高校の私立で沖縄への実施が最も多い。新型コロナウイルス感染症が5類となり、「修学旅行完全再開の年」となった同年度、国内の遠方や海外へ旅行をする学校の割合がコロナ禍の影響で低下しているものの、徐々に以前の状況に戻りつつある。
公立中学校は、近畿方面への実施校が全体の47.7%とほぼ半数を占め、関東が19.0%と続く。以下は九州8.7%、中国5.3%、沖縄4.4%など。
コロナ前の2019年度との比較では、順位がほぼ変わらないものの、沖縄が7.6%から3.2ポイント減と低下しているのが目立つ。ただ、「完全回復には遠いが、近畿地区の中学校が戻り始め、長く続いた低迷から脱する兆しが見える」(同調査)。
私立中学校は方面にばらつきが見られ、1位の近畿が27.5%。海外が13.3%と2位になっている。海外は前年度の3.9%から大きく上昇した。
公立高校は1位近畿(30.2%)、2位関東(16.8%)、3位沖縄(16.5%)の順。この3方面が10%を超え、他の方面を大きく引き離している。
会員向け記事です。