全旅連青年部、コロナ転機にIT化推奨


ほほえみの宿 滝の湯、デジタルで生産性アップ

 全旅連青年部は、コロナ後のV字回復を見据えた旅館のIT化を推奨している。中でも企業用のビジネスコミュニケーションツール「LINE WORKS」は、情報伝達、共有の高速化、デジタル化によるコスト削減など生産性向上につながるツールとして案内している。

 山形県天童温泉・ほほえみの宿滝の湯は、3年前に全社員が持つフィーチャーフォン(ガラケー)からスマートフォン(スマホ)に変えた際にLINE WORKSが従業員との連絡がスムーズにできるツールと知り、即時に導入した。現在は主に(1)情報発信・共有(2)企画の議論(3)スキルアップ研修―で使用している。

 導入後の効果について同館の山口敦史社長は、情報伝達の早さを強調。「グループ内の約100人の従業員に紙や口答で伝達すると1、2週間かかっていたが、今は一斉配信後の2、3日後には全員に伝わる。情報伝達までの時間が半分以下に短縮され、生産性が上がった。また、業務連絡の伝え漏れや言った言わないがなくなった。これも大きい」と話す。

 同館営業推進部の鈴木誠人主任は「ノート機能を活用した会議議事録、部屋の清掃やセット、チェックアウトの情報がスマホで即時に共有され、業務のスピードが上がった」と効果を実感。今後はカレンダー、アンケート機能を使い、顧客満足度向上につなげるという。

 今後の生産性向上策について山口社長は「IT化を進め、全てペーパーレスにする。削減した時間、人材を接客(サービス)にあてがい、満足度、宿泊単価向上へとつなげる」と方針を示す。

 全旅連青年部の照井貴博労務担当副部長(岩手県鶯宿温泉・長栄館)は「労力を掛けていた業務の負担をITの力で軽減できる。今を決断する一つの契機としてほしい」と呼び掛ける。今後、勤怠管理システムとの連携も検討しているという。

 

①総務からのお知らせを一斉案内

②チャットで企画の内容を議論

③休業中も研修を受けスキルアップ

 

 
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