兵庫県豊岡市のたけの観光協会(岩井美晴会長)が販売している地元産の天然塩を使用した菓子が人気を呼んでいる。同協会などが行っている体験型ツアーの塩作りが好評だったことから、同協会が隣接の京丹後市や新温泉町の製造業者と協力し、10種類のお土産品を開発したもの。
天然塩は、同協会が08年2月に竹野海岸の近くに開設した、製塩体験施設「誕生の塩工房」で製造。「誕生」という近くの地名にちなみ、「誕生の塩」と名付けた。
最初は塩炊き釜は1基だったが、同工房での手作りの塩の人気が高まり、生産が間に合わなくなったため、今年3月に倍の大きさの300リットルの釜を1基増設。1日に5キロの製塩が可能になった。
商品はまんじゅう、きんつば、羊かん、サブレなど10種類。後味にほんのり塩の風味が残る羊かん「塩の舞」やしっとりした餡を薄皮で包んだ一口サイズの「蒸しきんつば」など、いずれも天然塩の持つ独特の甘さが感じられると好評だ。
町内の旅館、ホテル、民宿などで販売。天然塩「誕生の塩」を使った料理も旅館、ホテルなどで提供されている。
観光協会の岩井会長は「竹野といえば塩というイメージが浸透しつつある。塩そのものを土産品として買い求める観光客も多い。味も良く、とても好評で製造も間に合わないほど。関係者も嬉しい悲鳴を上げている」と話している。
「誕生の塩」を使った商品