兵庫県はこのほど、09年の春から夏にかけて実施した観光キャンペーンの期間中の観光入込客の調査結果を発表した。09年4〜6月の「あいたい兵庫デスティネーションキャペーン」(兵庫DC)の期間は、新型インフルエンザの影響を受けて前年同期並みの水準にとどまったが、客足の早期回復を目指して7〜9月に行った「やっぱり、ひょうごキャンペーン」が奏功し、4〜9月を合計すると前年同期比6%増だった。
兵庫DCの期間中の県内主要観光施設の入込数は440万9253人で、前年同期比0.1%減となった。ゴールデンウイークまでは比較的順調な伸びを示し、5月は3.2%増だったが、5月後半から新型インフルエンザの国内発生に伴う旅行控えの影響を受け、風評被害対策を講じたものの、6月は4.1%減となった。当初目標に掲げた10%増は達成できなかった。
急きょ実施を決めた「やっぱり、ひょうごキャンペーン」では、花火や夏祭りといったイベントの規模拡大や期間延長などを行った。7月は2.3%増、8月は6.4%増、9月はシルバーウイーク効果もあって32.1%増と好調に推移。期間中は12.3%増となった。人数ベースでは客足の早期回復の目標を達成したが、「不況と新型インフルエンザの影響の中、宿泊単価や観光消費額が安値志向となり、今後の課題となった」(兵庫県)。
また、豊岡市で開催された「名探偵コナン城崎温泉・出石ミステリーツアー」(09年4月29日〜11月3日)は、目標の1万人を大きく上回る約1万5千人が参加。ミステリーツアーの過去最高の参加者数を記録した。