北海道函館市は、公衆浴場の市営谷地頭温泉を民間事業者に売却する。8日、公募型プロポーザル方式で売却先の募集を開始した。民間による柔軟な運営を期待し、利用者へのサービス向上や地域の活性化に寄与する事業者を選定する。応募の受付期間は7月9日まで。
谷地頭温泉施設は、駐車場を含む敷地面積が5718平方メートル、鉄筋コンクリート一部鉄骨鉄筋コンクリート造一部2階建てで延べ床面積が2049・9平方メートル。温泉は自噴で324リットル分、泉質はナトリウム塩化物泉、中性高張性高温泉。
売却の対象となるのは公衆浴場施設、温泉供給施設、土地。最低売却価格は3億1350万円(税抜き)。
谷地頭温泉の公衆浴場は、市民や観光客の利用を念頭に1953年に開業し、98年度に全面改築した。2011年度の入浴者数は年間で約36万9千人、1日平均で約1千人だった。
売却先の選定にあたっては、学識経験者などの委員で構成する選定委員会で審査、評価を行う。プレゼンテーションやヒアリングを経て、今年9月中旬に候補者を決定。契約の締結などを経て、引き渡しは来年3月31日。
今月26日には現地説明会も予定している。
問い合わせは、函館市企業局上下水道部温泉課(TEL0138・27・0581)まで。