初の名月サミット開催、「日本百名月」認定へ


 名月で観光振興を目指す第1回「全国名月サミット」が3月23日、富山県黒部市・宇奈月温泉の宇奈月国際会館セレネで開催された。後生に残したい「日本百名月」の観賞地として全国14カ所を初めて認定した。サミットは夜景観光コンベンション・ビューローが主催し、KNT—CTホールディングスが共催。全国から月の観光資源化を目指す関係者ら約100人が参加した。

 日本百名月は同ビューローが発案し、全国約4700人の「夜景鑑賞士」の投票により選定。数年かけて名月を100まで増やす。

 サミットでは冒頭、開催地である黒部市の堀内康男市長が「黒部市は黒部峡谷鉄道がオフシーズンになる12〜3月をどう盛り上げるか。また夜の盛り上げを工夫しなければならないと以前から考えていた。名月サミットが企画されたのは大変ありがたい」とあいさつ。

 続いて同ビューローの丸々もとお代表理事はサミット開催の意図について「名月地が連携することで、新たな価値の創造を目指す」とし、日本百名月の創設については「ブランドとして分かりやすく伝えることで国内の旅行者、インバウンド客ともに観光対象として訴求力を高める。また百名月を使った旅行商品の開発、各地と連動したプロモーションを国内外で行っていきたい」と意気込みを述べた。

 KNT—CTホールディングスの斉藤篤史執行役員国内旅行部長は「月に関するイベントは地域の人々を中心に行われ、地元の人にとっては日常でも、地域外の、特に都市部の人には非日常で魅力的な観光素材になる。観光素材として活用できる事例は数多くあるのでは」と語り、名月で観光振興、地域誘客の促進を図りたい考えを示した。また「将来的には世界遺産、日本遺産に匹敵する観光地に育てていく」と強調した。

 サミットではイベント「宇奈月温泉百名月物語」実行委員長の石田唯一宇奈月温泉旅館協同組合副理事長と中島勝喜副実行委員長が3月末まで開催中の同イベントを紹介。また名月を観光素材にした先進事例として栃木県日光市の鬼怒川、川治温泉の「月あかり花回廊」と群馬県みなかみ町の嶽林寺での月見会「指月会」の取り組みの発表が行われた。

 第1回日本百名月認定授与式では全国12都道府県14カ所を認定した。認定はその特徴から大きく2種類に分類。特定の場所から鑑賞や名月観賞がイベント化されている場合をA類、特にイベントはなく特定の場所から月を愛でる場合と特定の場所の上に上る月を愛でる場合をB類とした。

 名月サミットは今後、年1〜2回開催される。

 
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