隣の余市町とともにワイナリーが増える北海道後志管内仁木町の旭台地区でこのほど、地元ワインとペアリングフードを楽しむワインと食の感謝祭「ワイリングウォークフェス、NIKI 2024」が開催された。
仁木町のワインとワイン産地としての魅力を広く知ってもらおうと、旭台地区の生産者が実行委員会を立ち上げて開催。眼下にブドウ畑が広がる1・7キロの通り沿いに5会場を設けて出店し、特別に用意したワインやペアリングフードを提供。地元をはじめ道内外から約400人が参加した。特に今年は、2回目の開催ということで人気が上がり、札幌からのバスツアーや道外からの旅行者などの来場も多かった。
参加は有料(3千円、ワイン・食事代は別)で、参加者はワイングラスを受け取って入場。各会場を思い思いに巡って、お目当てのワインやペアリングフードを味わい、1日を楽しんだ。
そろいのTシャツで参加したグループやバスツアーで訪れた家族は、「ブドウ畑に囲まれた道を歩いてワイナリーも訪ね、ワインや食事を楽しみ、最高の1日になった」とフェスを満喫。友人が出店するので駆け付けたという福岡県からの会社員は、「生産者が協力し合って開いた素晴らしいイベントだ。地域の活性化につながる」と評価。
日本ソムリエ協会の熱田貴名誉顧問も来場。参加者とグラスを重ねながら「この地域は土質が適し、香り高いワインができる。眼下に広がるビンヤードの眺めと、このおいしいワイン、料理を多くの人に楽しんでもらいたい」と、エールを送っていた。
事務局では「今年はチケットも早々に売り切れた。地元だけでなく、各地から多くの参加をいただき、盛況裏に開催できた」と振り返り、「冬に生産者と一緒にワインを飲んで交流する仮面葡萄(ぶどう)会を開く。楽しみにしてほしい」と次の取り組みをアピール。
また、ワインツーリズムに力を入れる町では、観光協会と連携し、訪れる観光客の足の確保にと、JR仁木駅からワイナリーやフルーツパークを周遊する無料バス「仁木ワインバス」の運行を7月13日から始めた。9月21日までの土日祝日に1日5便運行し、利用者にはクーポンや町をPRするノベルティのプレゼントなども行う。
フェスを楽しむ参加者