富山県、石川県、福井県の北陸3県は10月24日、旬の観光素材を紹介する「第1回北陸観光PR会議」を東京・京橋で開いた。3県が連携した初のメディア向け発表会に観光メディアなど約80人が参加。北陸3県から参加した市町村や観光事業者など15団体が、「新幹線開業に向けた北陸の旬」をPRした。
同会議は、2024年春に予定される北陸新幹線の金沢―敦賀間延伸開業など、首都圏と北陸が直接つながる効果を最大限引き出すために3県が連携して魅力を発信していくことを目的に実施。今後、北陸の旬の食、観光のPRを展開する。
冒頭、石川県の竹内政則観光戦略推進部長が「コロナ禍が続く中、全国旅行支援の開始やインバウンドの本格的な再開で観光需要の回復が期待できる環境になった。2024年春の金沢―敦賀間の延伸開業は、北陸に注目が集まる絶好の機会であり、北陸の観光業界の大きな希望でもある」と今後への期待を話した。今秋冬に向けては、「これから北陸は、旬の味覚が本番を迎える。11月6日にはズワイガニ漁が解禁となるほか、寒ブリやフグなど日本海のおいしさは極みを迎える。北陸の旬の魅力をぜひ体感してもらいたい」と来訪を呼び掛けた。
プレゼンテーションでは、福井県が越前ガニやカレイの刺し身、おろしそば、水ようかんなど極上の味、御食国や鯖(さば)街道と言われて都の食文化を支えた「若狭路」を紹介。
石川県は、四季折々のおいしい魚として、ガスエビ(春)、スルメイカ(夏)、甘エビ(秋)、加能ガニ(冬)の紹介や、今冬にデビューした甲幅9・5センチ以上の香箱ガニ「輝姫」、天然能登寒ブリ「煌」、美食の町・金沢を売り込んだ。
富山県は、2026年6月に欅平駅と黒部ダム間の一般開放を予定している「黒部宇奈月キャニオンルート」や富山湾のブランド魚として、氷見の寒ブリ、ホタルイカ、白エビ、紅ズワイガニをPRした。黒部宇奈月キャニオンルートは、現在黒部峡谷鉄道の終点となる欅平から黒部ダムまでをつなぐ新ルート。2018年10月に富山県と関西電力が締結した協定書では、年間利用者は最大1万人としている。
このほか、各団体とメディアによる個別商談会が行われた。
会議の様子