国土交通省北陸信越運輸局は12月10日、訪日外国人旅行者が滞在中に医療機関を受診する際に、医療通訳士などによる電話通訳や現地対応を行う実証事業を開始した。対象地域は、外国人スキー客などが多い長野県内の8市町村。実施期間は3月20日まで。
対象地域は、長野県の大町市、池田町、白馬村、小谷村、中野市、飯山市、山ノ内町、野沢温泉村。
実証事業の内容は、「メディカル通訳センター」を設置し、医療機関、スキー場施設、観光協会、自治体などからの依頼に応じて、医療通訳士などが英語、中国語、韓国語で電話での通訳を行う。医療機関から依頼があれば、医療通訳士などを現地に派遣する。
外国人旅行者の医療機関の受診をめぐっては、外国語で対応できる人材の確保が課題。同運輸局や自治体、観光団体などで構成する「訪日外国人旅行者の受入に向けた北陸信越ブロック連絡会」で議論されたテーマの一つ。
実証事業では、医療関係者や旅行者へのアンケート調査などを行い、外国人旅行者が安心して医療機関を受診できる環境の整備につなげる。