
昨年1月に地震で被災した石川県能登地方をはじめ、全国各地から250人が参加した
震災の教訓を次世代へ
宮城県沿岸部のホテルを中心につくる宮城県東北被災地語り部フォーラム実行委員会(阿部隆二郎実行委員長=南三陸ホテル観洋)は2、3日、被災地の復興と未来に向けた防災を考える「第5回東北被災地語り部フォーラム~次の災害で大切な命を守るために~」を気仙沼中央公民館(宮城県気仙沼市)で開いた。昨年1月に地震で被災した石川県能登地方をはじめ、全国各地から250人が参加。分科会やパネルディスカッションを通じて、次世代への震災の教訓と未災地への学びの機会とした。
冒頭、阿部委員長は記憶に関する調査結果を紹介し、「震災の話を見聞きし、8カ月経過した後、どの伝承が一番記憶に残ったかという調査だった。(見聞きした直後は)被災者本人の『語り』、次に本人の『映像』、次に本人の『音声』、次に本人の『文字』、最後は被災者本人ではない『語り部の語り』だった。8カ月後、当然被災者本人の語りが一番記憶に残っていたが、2番目に記憶に残っていたのが語り部の語りだった」と伝承活動の重要性を強調した。
来賓あいさつした菅原茂気仙沼市長は、「(東日本大震災の発生から)今年で14年。後世に伝承し、防災教育の場を提供していくことが私たちの責務だ」と述べ、被災当時は子供だった人々が語り部として活動していることを紹介した。
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