旅館・ホテルでも導入が進む自動体外式除細動器(AED)だが、バッテリーや電極パッドの交換時期を迎えている。厚生労働省は16日、都道府県や設置者に対し、日常点検の徹底などを呼びかける通知を行った。
AEDは04年7月に、救急の現場に居合わせた市民も取り扱えるようになって急速に普及、現在「全国に約20万台が設置されている」(医薬安全局安全使用推進室)と見られる。バッテリーとパッドは消耗品で、電力の低下やパッドの粘着力が弱まるため、2〜4年程度で使用できなくなる。
通知では、設置者が点検担当者を決め、(1)インジケータの表示を日常的に確認する(2)消耗品の交換時期を表示ラベルにより確認し、適切に交換する──ことを求めた。また、AEDに関する安全性情報(回収情報など)などが迅速に伝わるようメーカーに設置場所を積極的に登録することを勧めている。交換費用はバッテリーが5万円前後、パッドは1〜2万円とされている。