受託事業の特需消失し減益、KNT-CTホールディングス 2024年3月期通期決算


 KNT―CTホールディングス(HD)が9日に発表した2024年3月期通期決算(23年4月1日~24年3月31日)の連結純利益は75億4千万円(前期は117億9千万円)となった。新型コロナ感染症の収束に伴うワクチン接種事業などの受託事業による特需が消失したことや、個人の海外旅行の伸び悩みが影響し、前期比42億5千万円の減益となった。

 同社の連結売上高は、前期比1.3%増の2554億2700万円(前期は2521億5200万円)、営業利益は72億7200万円(前期は114億1千万円)、経常利益は79億7700万円(前期は120億5800万円)だった。

 旅行事業では、新型コロナウイルス感染症の収束や景気の緩やかな回復傾向により、国内旅行と訪日旅行が堅調に推移した。その一方、国内から出発する海外旅行は、原油価格の高止まりや不安定な国際情勢、円安などの影響もあり回復が遅れている。

 旅行外事業では、前期までのコロナワクチン接種事業などの受託事業が消失したことが影響し、減益となった。

 同社の代表取締役専務(経理部担当)の三宅貞行氏によると、「売上高は、コロナ前の2018年度と比較して23年度は約3分の2程度の減収となったが、コロナ禍における赤字からの脱却をするべく希望退職による人員削減や店舗の大幅閉鎖などの構造改革を行ったことにより、経常利益では2018年度の約3倍に増益した」と言及。利益の出やすい体制に移行したことで、受託事業の特需がなく、海外旅行の回復に遅れが生じている状態でも72億円の営業利益を計上したことを強調した。

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