受講生の再就職先を募集大阪観光大学「ニューノーマルな観光人材育育成事業」

人材難のＤＭＯなど参画して

　大阪観光大学はこのほど、同大が受託した文部科学省のリカレント教育事業「ニューノーマルな観光人材育成事業」の一環で、同事業の受講生の再就職を受け入れる企業、ＤＭＯの募集を始めた。募集には同事業に参画する、観光関連求人サイト運営などの「やまとごころキャリア」（東京都千代田区、磯部武秀代表）が全面協力。企業向け説明会などを行い、より幅広い地域の企業、ＤＭＯからの求人を集めることで、受講生の就職率向上と、受け入れ側の人材不足解消を目指す。

　ニューノーマルな観光人材育成事業は、失業者をメインに、非正規労働や転職を検討している人の学び直しと再就職を図るもの。リゾート再生のプレイングマネージャーを育成する「リゾート再生プロデュース人材育成プログラム（Ａコース）」と地域ＤＭＯなどの観光コーディネータ―を育成する「ローカルツーリズムプロデューサー人材育成プログラム（Ｂコース）」の2コースがある。観光関連事業や地域再生などに携わる現場を知り尽くした30人の専門家からの講義に加え、豊富なインターンシップと現地研修、グループワークなどを実施。受講生は最新の観光動向に関する知見と、ニューノーマルな観光に求められる技能を得られるのが特長だ。

　今回大阪観光大学とやまとごころキャリアが募集するのは、Ａコース30人、Ｂコース30人、合計60人の再就職先となる、観光関連企業やＤＭＯなど。受け入れ先として同事業に参画したＤＭＯは、オブザーバーとして両プログラムに参加可能。やまとごころキャリアの求人サイトにも紹介され、受講生以外からの幅広い人材も求めることができる。受け入れ先として参画するのに費用は不要だが、完全成果報酬型で、受講生の入社時には1人あたり20万円（税別）が発生する。

　受講生には専門家によるキャリア講座や個別相談も行い、コロナ禍による「3密回避」で活況を呈するアウトドア・リゾート企業や、慢性的な人材不足、専業者の不足を抱える地方のＤＭＯ、企業に対して、観光事業運営の中核として定着できる、ニーズに合った人材の提供をしたい考えだ。

　説明会は、企業向けを9月30日に、ＤＭＯ向けを10月7日に、いずれも午後3時から1時間程度の予定で開く。小野田金司・大阪観光大学教授がニューノーマルな観光人材育成事業を紹介。やまとごころキャリアの村山亜由・キャリアアドバイザーがコロナ禍での観光業界の人材動向や今後の予測について説明する。ＤＭＯ向け説明会では地方移住の動向についても解説する。「受講生の再就職先として受け入れを検討している企業、ＤＭＯはもちろん、コロナ収束後に備えて人材関連の情報収集中の企業、すぐに採用は難しいが人材確保に課題を持っているというＤＭＯも気軽に参加してほしい」と同社。

　説明会申し込みはウェブサイト（https://recruit.yamatogokorocareer.jp/?page_id=7321）で受け付ける。問い合わせはＴＥＬ（0120）915249まで。