和のおもてなし追求 クレドインターナショナル


箱根天悠「庵スパ」

 クレドインターナショナル(東京都新宿区)は宿泊施設内のスパ事業やリラクゼーション施設の運営を国内最大級の規模で展開している。提携するホテル・旅館数は全国24都市、1200軒に及ぶ。

 特に和のおもてなしを追求した「庵スパ(AN SPA)」は、国内だけでなくインバウンド需要も取り込みたい高級宿泊施設が採用。「ヒルトン・ニセコビレッジ」「東京ステーションホテル」「熱海パールスターホテル」「和倉温泉・加賀屋」「ホテル・コレクティブ(那覇)」「ヒルトン東京お台場」「箱根小涌園・天悠」「軽井沢マリオットホテル」などで展開している。

箱根天悠「庵スパ」

 また、「ダナン三日月(ベトナム)」「メトロポリタン・プレミア台北」といった和のテイストを大切にした日系の海外ホテルでも採用されている。

 富士屋ホテル(箱根)では、寺院をイメージした神聖な室内に心の悟りを開く日本の伝統工芸をしつらえた「禅スパ(ZEN SPA)」を運営。フェイシャルトリートメントには、ハマナス花、さくら、ゆず、茶葉、米セラミドに加え、24金とプラチナを配合したオリジナルコスメ「禅=ZEN=」を使用している。

 

富士屋ホテル「禅スパ」

 フォションブランドとして京都に世界初出店した「フォションホテル京都」の「ル スパ フォション」もプロデュースした。

 クレドインターナショナルの白井浩一社長は「残念ながら2022年もパンデミックは続いたが、弊社の多彩な事業領域の中で、ホテル・旅館業界につながっているスパ部門の売り上げは、コロナ前の8掛けと善戦した。スパ業界撤退組もあり、弊社のシェアは大幅に上がった」と昨年を振り返る。

 

白井浩一社長

 その上で、ホテル・旅館にスパを設ける意義について次のように話している。「精神的・肉体的な疲労が蓄積したこのような時代だからこそ、マインドウェルネスを具現化するスパ施設や製品・企画作りが求められ、その重要性はますます高まっている。ホテル・旅館のスパ施設が単なる付帯施設、付帯サービスではなく、集客のマグネットになっていくと信じている。弊社のような専門業者の人材力、サービス力、技術力をぜひご活用いただきたい。クレドインターナショナルは、ジャパニーズスパのフロントランナーとして、さまざまな道筋を作り続け、皆さま方のお役に立ち続けたいと考えています」。

 同社は、スパ事業以外にも、宿泊施設に貢献する各種事業を行っている。主にホテルの客室清掃を行うビルメンテナンス事業では、東京・新宿エリアを中心に約4千室を担当。レストラン事業では「ホテルグレイスリー新宿」「ホテルグレイスリー銀座」で朝食とディナーを提供している。カジュアルな大型温浴施設再生事業、プールやジム付きホテルスパの運営事業も手がける。

 昨年夏には学生数約1500人規模の埼玉県にある日本語学校を傘下に収めた。今後、同校で日本の宿泊施設のサービスに関する教育も行い、卒業生を国内のホテル・旅館に送り出していく計画だ。

 

高級スパへ多く導入されているパリの高級プロダクトKOSとクレドが共同開発した「KYOTO」


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