商船三井と商船三井客船は12月15日~来年1月31日、海外クルーズの本格的な再開に向け、横浜港から寄港地を経由してモーリシャス共和国を往復する47泊48日のクルーズ旅「にっぽん丸で航く モーリシャスプレシャスクルーズ」を催行する。中期クルーズは10年ぶり。「インド洋の貴婦人」と呼ばれるモーリシャスの自然、文化、食を楽しむクルーズを提案する。
同クルーズは、同社グループが取り組むモーリシャス共和国とその周辺地域での自然環境回復保全活動や社会貢献活動の一環として企画。地球の造形物とも言われるモーリシャスの大自然が織りなす自然、文化、食が楽しめる。また、現地では、特別企画として収穫を行う農業体験企画「にっぽん丸農園」やオプショナルツアーとしてマングローブ・エコツアーなど、地域の人たちとの交流ができるプログラムが用意される。集客目標人数は350人。
モーリシャス共和国は、アフリカの東、マダガスカル島の東に位置する南半球の島国。首都ポートルイスにはシャンドマルス競馬場、大邸宅ユーレカ、18世紀に作られたパンプルムース植物園などの名所がある。
旅行代金は、大人1人181万円(スタンダードステート)から。申し込みは旅行会社や商船三井クルーズデスTEL03(5114)5280。
にっぽん丸は、2020年に就航30周年を迎え、オーシャンビュースイートを新設するなど、船内を大幅にリニューアルしている。
座礁事故を乗り越えクルーズが架け橋に
12日には同クルーズの発表会を開催。商船三井の田中利明代表取締役副社長は「20年にはチャーターしていたばら積み貨物船がモーリシャス共和国で座礁事故を起こしてしまったが、以後はモーリシャスの人と共に自然回復、社会貢献活動に尽力してきた。現地では数多くの出会いがあり、素晴らしさを改めて知った。クルーズではトロピカルでエスニックなモーリシャスの体験が存分にできる。新たな交流を生み、日本とモーリシャスの架け橋につなげたい」と述べた。
商船三井客船の川野惠一郎取締役にっぽん丸ゼネラルマネージャーはクルーズの内容や感染症対策を説明。同クルーズの特徴として(1)現地モーリシャスの期待(2)年末年始を挟む日程(3)マダガスカルへの寄港(4)船内で過ごす充実の時間(5)12年以来の中期クルーズ―を挙げた。「モーリシャスで3泊する。キツネザルやバオバブの木など固有種を見るなど手付かずの自然が楽しめる。船上ではカウントダウンやエシカル志向の新しいプログラムも体験してほしい」と話した。また、船内に感染防止機器を設けるほか、船医などが乗船して医療をサポートするなど、万全の感染症対策を用意していることを強調した。
このほか、モーリシャス自然環境回復保全・地域社会貢献への取り組みを紹介。自然環境回復保全プロジェクトとして、マングローブなどの保全、地域社会への貢献として漁業・水産業、観光などで技術支援を行う。
田中副社長
航路図