商船三井客船、にっぽん丸を大改造、来春就航


新にっぽん丸のイメージ

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商船三井客船(萩原節泰社長)は28日、東京・六本木のザ・リッツ・カールトン東京で開いた記者会見で、外航クルーズ客船「にっぽん丸」をリニューアルし、来年3月に再就航すると発表した。新にっぽん丸は「大人の贅沢な時間」をテーマとしており、「リタイヤした60歳以上の方をメーンターゲット」(萩原社長)に据えた。デビュー航海は3月の伊豆諸島周遊クルーズ(3日間)となる。

 新にっぽん丸は全長166.6メートル、全幅24メートルで総客室数は202、最大船客定員は523人。総トン数は未定だが、現在のにっぽん丸(約2万2千トン)よりは大きくなる予定。総事業費は明らかにしていないが、数十億円規模となる。

 あいさつした萩原社長は「2020年には2人に1人が50歳以上になる。かつての大人よりアグレッシブな世代であり、これらの方々に大人のレジャー体験をしてもらうために大改装に踏み切った」と強調した。

 船内では高級スパブランド、テラケのサービスが受けられるようにした。テラケは世界85カ国でタラソテラピーを展開するタルゴが開発したブランドで、ホテルなどでも採用されているが「日本船では初めて」(岡地隆常務)という。

 また、ソムリエの田崎真也氏が監修するワインコレクションセラーを用意するほか、テーブルコーディネートは第一人者のクニエダヤスコさんが演出する。田崎氏は「船旅の中で食は非常に大きなウエートを占める。楽しい時間、空間を提供したい」と抱負を述べた。

 新にっぽん丸の料金について、萩原社長は「1室1人1泊で4万円からで、上は20万円とした。ターゲットはあくまでもスモール&ラグジュアリーであり、料金もそれに見合ったものになる」との見解を示した。

 新にっぽん丸は3月21日に横浜港で就航イベントを行い、26日から伊豆諸島周遊クルーズに出航する。旅行代金は8万5千円からで、最高はグランドスイート利用の40万円。5月には51日間の太平洋一周クルーズを行う。

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