国内ユースホステルの2016年の延べ宿泊者数、日本人増で2011年以来最多を更新
イギリス・ウェリントンシティガーデンに本部を置く国際ユースホステル連盟(Hostelling International)は、8月26日のシルマンデー・ユースホステルの日を前に、世界各国のユースホステルの利用実績をまとめた年次統計速報を発表しました。
[ 国 内 利 用 ]
■5年ぶりに40万人泊台を回復した2015年より微増。24年ぶりに日本人利用者が増加。
日本ユースホステル協会が集計した2016年(2016年1月-2016年12月)の国内ユースホステルの延べ宿泊者数は、2011年以降最多の408,361人泊(前年比+156人泊)でした。
都道府県別では東京都が81,829人泊で最多となった他、大阪府が70,192人泊、北海道が54,005人泊、京都府が46,285人泊となりました。都道府県別の前年対比では、愛知県が7,287人泊増の7,899人泊で最多の伸びとなった他、山口県が5,785人泊増の7,544人泊、沖縄県が3,850人泊増の23,138人泊でした。
愛知県犬山市の犬山国際ユースホステルや山口県下関市の下関市火の山ユースホステル海峡の風など、大型の施設がネットワークに加盟したことにより、愛知県、山口県では延べ宿泊者数が大きく増加しました。また、1993年以来、日本人の延べ宿泊者数は減少する傾向にありましたが、2016年は一転して2,336名の増加となりました。
■外国人利用者は10年ぶりに10万人台を回復した昨年より微減。
国内ユースホステルの外国人の延べ宿泊者数は2006年以降最多を記録(100,418人泊)した昨年より微減の98,238人泊(前年比-2,180人泊)でした。
国別では韓国が延べ12,032人泊(前年比+1,488人泊)でトップとなった他、中国が延べ10,209人泊(前年比+5人泊)、台湾が延べ9,111人泊(前年比+960人泊)となりました。また総宿泊者数における外国人宿泊者の割合は統計を開始した1954年以降最多だった2015年(24.6%)に次ぐ24.0%でした。
[ 海 外 利 用 ]
■日本人旅行者の海外ユースホステルの利用泊数はオーストラリアが36,512人泊でトップに。
海外のユースホステル協会が集計した日本人旅行者の延べ宿泊者数は130,386人泊で、国別ではオーストラリアが36,512人泊(前年比+8,844人泊)でトップになった他、アメリカ合衆国が23,798人泊(前年比-4,469人泊)、ニュージーランドが11,929人泊(前年比-2,162人泊)となりました。
■欧州を中心に利用者が減少するも、スコットランド、アイルランドなどは増加。
イングランド&ウェールズが前年比4,827人泊減の9,010人泊と大きく減少する一方、スコットランドが前年比220人泊増の1,252人泊、アイルランドが前年比193人泊増の457人泊となるなど日本人の利用者数を伸ばす国もありました。
■8月26日はユースホステルの日
ドイツ人教師リヒャルト・シルマンが生徒と共に徒歩旅行をしている際、嵐に見舞われ村の学校に避難し難を逃れました。その際に着想した「青少年のための宿泊施設のネットワーク」が後にユースホステルとして世界中に広がりました。シルマンがユースホステルを着想した8月26日はシルマンデー・ユースホステルの日として、世界中のユースホステルでシルマンの偉業を讃えるイベントが行われます。