「除菌バス」として利用拡大目指す
埼玉県内で観光バス、路線バスなど計15台を運行する埼玉観光(沼一慶社長)は、乗務員や乗客の感染症防止を目的に、車両に空間除菌装置の搭載を進めている。現在は、噴霧器を5台導入しているが、6月中には15台全てに搭載する予定。沼社長は「今は新型コロナウイルスの影響が拡大しているが、冬にはノロウイルス、インフルエンザなど、感染症への対策がこれまでも必要だった」と、安全安心へのニーズに対応する必要性を話す。
埼玉観光は、2016年6月に創業。埼玉県越谷市に本社、東京都板橋区に東京営業所を設け、首都圏出発、着型の観光旅行や教育旅行、ホテルの送迎など、観光需要などに対応してきた。
噴霧器は、九州観光除菌部(大阪市西区)が販売している除菌バス用噴霧器「ハイクロミスト」(本体定価3万8千円)を採用している。使用する除菌水は、インフルエンザやノロウイルス、O―157、各種ブドウ球菌のほか、熱に強い芽胞菌を死滅する効果が基礎除菌実験で実証されている。「カビや食べ物などの臭いを抑え、花粉を不活性化する効果もある」と九州観光除菌部。
今後について沼社長は「新型コロナウイルスの感染拡大が収束した際は、安全安心な『除菌バス』として利用してもらいたい」と話す。
観光バス
出入り口に噴霧器を設置