岩手県や県観光協会、JR東日本などが展開する「いわて・平泉観光キャンペーン」のオープニングイベントが12日、東京のJR上野駅構内で行われた。キャンペーン実行委員会の会長を務める達増拓也知事が出席し、ユネスコの世界遺産登録が延期となった平泉の、観光資源としての変わらぬ価値をアピールするとともに、岩手・宮城内陸地震の影響で県内の宿泊施設の利用が減少している現状にふれ、多くの来訪を呼びかけた。
達増知事は平泉について「世界遺産登録は今回延期となったが、世界遺産と呼ぶにふさわしい価値がある。引き続き登録に向けて取り組みを進める」と言及。
また地震による影響について「風評被害で多くの旅館・ホテルが苦労している。お伝えしたいのは『岩手は元気です』ということ。(受け入れの)準備は万端。ぜひ“幸せ出ずる国、いわて”へお越しください」と呼びかけた。
オープニングでは盛岡さんさ踊りやテープカット、達増知事を交えたトークショーのほか、達増知事や佐藤義正キャンペーン実行委員会副会長(岩手県観光協会理事長、ホテル大観)、いわておかみ会のメンバーらが通行人に観光パンフレットを配布した。
キャンペーンは9月30日まで実施。JRでは1万8600円のスペシャル商品を発売するなど、岩手県への送客拡大に向けてテコ入れを図る。
パンフレットを配る達増知事(右)と佐藤観光協会理事長