施設の省力化や地域活性化に貢献
自動販売機のトップメーカー、富士電機(東京都品川区)の食品流通事業本部の村山達男課長に製品の特徴など方針を聞いた。
――自動販売機事業について説明を。
村山 飲料から食品、日用品などを販売する自動販売機をフルラインアップで提供。企画から開発、製造、保守点検まで一貫したサービスを行っている点が特徴。
最近では、新技術による省エネと、省資源自動販売機を開発。従来の機種から最大で20%の消費電力量の低減とCO2排出量の抑制を実現した。
――旅館・ホテルのニーズについては。
村山 24時間無人で販売が可能な強みを生かし、飲料、パン、歯ブラシや土産物を含む日用品を提供する機種の設置が目立つ。宿泊施設外(主に都市部)に設置し、地域の名産品のPR(地域活性化)や、リピート買いを目的とした自動販売機も増加。
また、社会的な食品ロス低減の機運も高まり、長時間の鮮度維持が可能な冷凍食品を販売する冷凍食品自販機の需要も高まっている。
――コロナ禍以降、自動販売機の需要の変化については。
村山 必要なものを短時間かつ、非対面での購買行動が増えたことを契機に、日用品、冷凍食品を販売する自動販売機の需要が急激に高まっている。
1台で飲料、物品、食品を販売できる汎用物品自販機「マルチ君」や、大型の冷凍食品を販売できる冷凍食品自販機「FROZEN STATION」が好評で、自販機設置による無人店舗も増えている。
――新製品の展開については。
村山 新型卓上コーヒーマシン「Cafe Mania」をまもなく発売。湯量、原材料はもちろん、攪拌(かくはん)や蒸らしのタイミングも自由に設定できるため、コーヒー本来の味と香りを堪能できる。
――読者へのメッセージを。
村山 施設の省人化など生産性の向上に加え、地域活性化ツールとして、弊社の自動販売機の設置を検討してもらえれば。
自動販売機のラインアップ
富士電機
【本社】東京都品川区大崎1の11の2 ゲートシティ大崎イーストタワー
【創立】1923年8月29日
【事業内容】エネルギー事業、インダストリー事業、半導体事業、食品流通事業(自動販売機、店舗流通)
【資本金】476億円
【従業員数】2万7123人
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