夏の宿泊券増売キャンペを支援 日旅連


約300人が出席した総会

約300人が出席した総会

 日本旅行協定旅館ホテル連盟(日旅連、根津文博会長=北海道・御園ホテル、2534会員)は2月21日、東京のホテルメトロポリタンで通常総会を開き、日本旅行の宿泊券増売と、地域の新観光素材の発掘、商品化への支援などを柱とした平成20年度事業計画を承認した。根津会長は「日本旅行の方針と連動して、旅行のパイを広げなければならない」と述べ、日本旅行が今夏に行う宿泊券増売キャンペーンや、同社が2月1日に新設した「地域振興室」の活動を積極的に支援する方針を示した。

 日本旅行の宿泊券増売キャンペーンは今年7〜9月に実施。同社の企画商品「赤い風船」で日旅連会員施設に宿泊する人を対象に様々な特典を与える。日旅連はこのキャンペーンに全面協力する。

 また同社の地域振興室と連動し、日旅連の支部連合会が行う新観光素材の発掘と商品化事業や、訪日観光誘致事業、ホスピタリティ向上事業を本部として支援する。

 日本旅行の創業100周年記念事業の一環で、同社と共同で行った「観光シンポジウム」は、今年最終の3回目を実施する。過去3回行った中国での訪日観光誘致事業は本部では行わず、支部連合会単位で検討する。

 根津会長は、人口の減少や旅行の個人・グループ化で宿泊を含めた旅行業界が厳しい環境にあると指摘。打開のため日本旅行の方針と連動し、国内客と外国人客の誘致拡大を図らねばならないと説いた。

 日本旅行の金井耿社長は、昨年まで5カ年計画で進めてきた中期経営計画「日本旅行イノベーション」について、「計画の基本線はほぼ実現できたが、まだ足りないところがある。合格点ギリギリの60点」と総括。「計画の途中まで業績の拡大基調をキープし、足腰の強さは身に付いたが、販売、収益、利益の拡大を目指す姿はまだ道半ば」と述べ、営業力の強化を最大の課題とした。

 金井社長はまた、今年からの3カ年新中期経営計画について、「営業力を強めるため、『選択と集中』を徹底的にやりたい。あらゆる面でメリハリをつけた事業運営をやらねば業界で生き残れない」と強調。「私どもは中期経営計画の中で『総合旅行業として生き残る』と言明した。総合旅行業の強みは旅行に関するすべての分野に専門家がいること。(専門家を)それぞれの分野だけで使わず、グループの総合力に結び付ければ新しい芽がふいてくる」と今後の経営方針を述べた。

 議事に続いて日旅連の品質向上、システム事業推進、観光素材研究、訪日誘致推進の各委員会活動をそれぞれの委員長が報告。町おこしのコンサルタントなどを務めるLSプランニングの長坂克巳代表が「新ニューツーリズム推進への提案」と題して講演した。

 総会では会社の新しい形態の宿泊アンケートに基づいた優良施設の表彰も行った。表彰施設は次の通り。

◎食事部門
お宿ふるや(新潟連合会・赤倉地区)、湯回廊菊屋(関東連合会・修善寺地区)、ぬくもりの宿ふる川(北海道連合会・定山渓地区)

◎スタッフ部門
ぬくもりの宿ふる川(北海道連合会・定山渓地区)、大和屋別荘(四国連合会・道後地区)、宇奈月国際ホテル(北陸連合会・宇奈月地区)

◎温泉部門
庄屋の館(九州連合会・湯布院地区)、大谷山荘(中国連合会・長門湯本地区)、ホテル木曽路(中部連合会・南木曽温泉地区)

◎ゆったり部門
オキナワマリオットリゾート&スパ(沖縄連合会・名護地区)、大谷山荘(中国連合会・長門湯本地区)、加賀屋(北陸連合会・和倉地区)

◎女性層部門
あらや滔々庵(北陸連合会・山代地区)、瑞の里○久旅館(関東連合会・修善寺地区)、柳屋(関東連合会・甲府湯村地区)

◎熟年層部門
大谷山荘(中国連合会・長門湯本地区)、ザ・ビーチタワー沖縄(沖縄連合会・北谷町地区)、季譜の里(関西連合会・湯郷地区)

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