はとバスは、GPS(全地球位置把握システム)を利用した多言語自動ガイドシステムを搭載した車両を10月1日から投入する。英語を母国語としない訪日外国人観光客が増加していることなどにあわせて、英語のほか中・韓・スペイン語で音声案内する。これに先立ち、8月28日、報道関係者を対象にした試乗会を実施。浜松町から皇居、浅草、上野などを約1時間半かけて巡った。
このシステムは、車載コンピューターがGPSから受けた情報に合わせて画面表示と音声ガイドを行う。左右を自動判別し、案内できることが特徴。車内の液晶パネルには現在地や車窓から見える観光名所の写真、名称が表示される。写真で紹介された後に音声で説明があるので、名所を見逃しにくい。
また、皇居や東京駅、浅草などの観光名所の紹介だけでなく、入谷の朝顔市や浅草の三社祭、下町の年中行事など外国人にとって興味のある日本の文化や歴史についても紹介している。
料金は、明治神宮、皇居、浅草などを1日かけて巡る「パノラミック東京」(大人1人、食事付)の場合9800円。集客目標人数は「例えばこれまで英語で実施した明治神宮、皇居などを案内する3コースで年間3万人。導入によって10%増の3万3千人程度を見込んでいる」(同社)。
導入台数は合計7台。うち2台はハローキティを車体に描いたバスで、英・中・韓国語の音声案内のみ。
JTBグローバルマーケティング&トラベルと共同で運行している訪日外客向けパッケージツアーを中心に車両を運用する。
観光地に近づくと、音声と液晶パネルで案内する