城島高原オペレーションズ(大分県別府市)はこのほど、大分県グリーンツーリズム研究会(同宇佐市)と連携協定を締結し、ホテル泊と農泊を組み合わせたプランの販売を開始した。同社の遊園地と宿泊施設、県内の100を超える農泊受け入れ家庭が協力し、小中高生対象の修学旅行から個人利用まで、幅広い層の宿泊需要の取り込みを図る。
コロナ禍で県内の宿泊需要が落ち込む中、両者は市場が醸成されつつある「マイクロツーリズム」を生かした誘客を模索。宇佐市内安心院町での農業体験と同社所有の遊園地施設「城島高原パーク」を旅行に組み込んだ小学校が同県内にあったことから、業務提携への動きを進めた。
宿泊のモデルプランでは、1日目は同社所有のリゾートホテルに宿泊。利用者は城島高原パークでのアクティビティや、阿蘇くじゅう国立公園に属する「猪の瀬戸湿原」でのトレッキングなどを満喫できる。2日目は県内の農泊家庭に宿泊。農作業体験や料理体験を通し、農業を中心に形成される地元の暮らしに触れることができる。今後は宇佐市内の平和学習施設や自然動物公園「アフリカンサファリ」との連携も予定している。
同社の後藤康男社長は「修学旅行の団体誘客は当社にとって生命線。県内の由布院、別府とは異なる魅力を詰め込み、コロナ禍前から需要が高まりつつあった探究型学習の要素も取り込んだプランになっている」と、今回のプランに太鼓判を押す。「利用者の皆さんには農泊を通して農業と宇佐市の魅力に触れてもらい、素晴らしい思い出を作ってほしい」と述べ、農泊を通して農業と地元の魅力を発信していきたいとの思いを明かした。
料金は2泊3日の同プランで1人当たり1万9千円(消費税込み)から。修学旅行利用のみならず、一般の個人利用にも対応する。
農泊の様子
城島高原ホテル