![](https://i0.wp.com/www.kankokeizai.com/wp-content/uploads/432802.AFP01.jpg?resize=320%2C320&ssl=1)
新たな上田ブランド「組六紋」の商品
日本商工会議所はこのほど、2017年度の「全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」について、上田商工会議所(長野県)を選んだと発表した。表彰式は11月10日、群馬県前橋市で開く「全国商工会議所観光振興大会2017in前橋」の全体会議で行う。
大賞受賞の上田商工会議所は、NHK大河ドラマ「真田丸」放送決定からその後の取り組みについて、商工会議所が中心となり、市民、行政、事業者を巻き込んだ“オール上田”で地域振興活動を展開していることが評価された。
上田商工会議所は昨年、上越商工会議所(新潟県)との連携による広域観光ルート「必勝祈願の旅~戦国武将真田氏・上杉氏ゆかりの地を巡る」の商品化を実現、今年も継続中。来年は武田信玄ゆかりの地、山梨県の甲府商工会議所と連携、観光事業の「三国同盟」を締結した事業展開を予定している。
また、青年部による真田の家紋「六文銭」をモチーフにした新ロゴ「組六紋」を活用した商品開発など、積極的に展開している。
なお、「真田丸」の放送は昨年終了したが、今年4月には上田市が大河ドラマ館跡地に「よみがえる上田城特別企画展」を開設、来場者は10万人を超えているという。また、草刈正雄さんを信州上田観光プレジデントに委嘱するなど、「真田丸」の知名度を生かした観光客誘致に努めている。
振興賞は新庄商工会議所(山形県)、鳥取商工会議所(鳥取県)が受賞した。
このうち、新庄商工会議所は、これまで地域のマイナス材料とされてきた雪に着目、雪を生かした観光コンテンツの開発や着地型旅行商品、ご当地グルメの開発が評価された。
具体的には、14年にJR新庄駅近くの公園にそり滑りなどができる「雪国ワンダーランド」を開設。15年に本格オープンしてからは雪遊びガイドの養成も行い、きめ細かなサービスを展開した結果、今年の来場者数はオープン当初から10倍に増えたという。昨年からは「真夜中2時の除雪車見学・かんじき体験ツアー」の取り組みも始めた。
また、函館商工会議所(北海道)と長浜商工会議所(滋賀県)が観光立“地域”特別賞に選ばれた。
長浜商工会議所は13年、自治体、観光協会などとツアーの企画販売を行う「北びわこふるさと観光公社」を設立。14年には湖北の食文化活用推進委員会、16年に北びわ湖国際観光推進協議会を組織し、事業者、市民の意識啓発やインバウンド推進などに取り組んでいる。
このほか、奨励賞の受賞商工会議所は次の通り。
【単会】美幌(北海道)、浜松(静岡県)、熊野(三重県)、柳井(岡山県)、西条(愛媛県)。 【グループ】登別・室蘭・伊達(以上北海道)、桐生・太田・館林(同群馬県)・足利・佐野(同栃木県)。