大阪観光大学(大阪府熊取町、山田良治学長)は10月26日、アーバンネット御堂筋ホール(大阪市)で、「スポーツ×観光の可能性‥ポスト万博の都市戦略~スポーツコミッション大阪(仮称)の設立に向けて」をテーマとしたシンポジウムを開いた=写真。スポーツ関連、観光関連関係者ら学生等約130人が参加。社会や国民を豊かにするスポーツツーリズム(ST)の可能性と大阪でのスポーツコミッション(SC)の可能性などについて知見を共有した。
同大学が関西国際空港開港30周年に向け、昨年から開催してきた有識者による意見交換会「関西国際空港を軸とした地域振興・観光振興研究懇談会」の第4回として企画したもの。同懇談会で「地域振興・観光振興」に関わるトピックの一つとして挙がったSTをテーマに設定した。大阪体育大学(大阪府熊取町)、日本スポーツツーリズム推進機構(JSTA)との共催企画。
廣田美香・スポーツ庁地域振興担当参事官からの来賓あいさつの後、基調講演では、「STの課題と展望‥ポスト万博のスポーツ都市戦略」をテーマに原田宗彦・大阪体育大学学長(JSTA代表理事)が講演。STの定義や市場規模などを説明した上で、スポーツによる地方創生・まちづくりの基盤となる「スポーツ都市戦略」とその担い手としての「地域SC」の役割などを解説。
合宿誘致やスポーツコンテンツの造成による誘客といった域外交流振興型の政策で稼ぎ、スポーツ教室開催などによる地域資産形成型の政策に還元する形で、持続可能性のある組織作りの必要を説いた。コロナ禍を経て幸福の指標が変わり、「健康」であることの価値が見直されてきたことも指摘。いかにウェルビーイングな町づくりを進めていくのかが今後の鍵となるとも語った。
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