下呂温泉(岐阜県下呂市)の関係者が天与の恵みの温泉に感謝する「下呂温泉神社例祭」が8日、同温泉街で開かれた。あいにくの空模様で例年の「参進行列」や「千子まき」など一般向けの行事は中止となったが、関係者による神事を行い=写真=、祭典委員長の齋藤正巳氏(睦館代表取締役)、下呂市の山内登市長らが温泉の未来永劫(えいごう)の湧出、温泉地のさらなる発展を願うあいさつを述べた。
齋藤氏は「高温、良質の温泉はわれわれの宝物、下呂市発展の源流だ。先人が守ってきた温泉を未来永劫守り続ける」。
山内市長は「常に改革改善。関係者の皆さまとともに、官民一体で温泉地を盛り上げる」と観光を核としたまちづくりをさらに進める考えを示した。同市ではまちづくりの財源確保に宿泊税の導入が議論されている。
下呂温泉神社は温泉の神様を祭る山形県の湯殿山神社から分霊を受けて、1989年10月8日、温泉街中心の下呂温泉旅館会館1階に建立。例祭は同神社と周辺で毎年、同日に行っている。
同温泉では地元ブランドの飛騨牛に感謝する「謝肉祭」も毎年秋に開催。今年の開催日は10月20日。