
旧村営宿泊施設「五色湯」
奈良県吉野郡の川上村は、経営不振で09年5月に閉館した旧村営宿泊施設、入之波温泉(しおのはおんせん)「五色湯」(全13室)を有効活用するため、利活用者の公募を始めた。宿泊業者に限らず、法人、任意団体、個人からも広く受け付ける。応募期間は12月28日まで。
入之波温泉は江戸時代、湯治湯として親しまれた温泉。五色湯は95年に同村が建設。大台ケ原登山口近くに位置し、奥吉野の自然を満喫できることから、県内外からの宿泊客で一時にぎわったが、景気低迷などで厳しい経営が続き閉館した。
施設は鉄筋コンクリート造り3階建て地下1階塔屋付きで、延べ床面積は約2430平方メートル。露天風呂付き大中浴場、貸し切り風呂、広間、レストランなどを備える。ただ現在の温泉法に基づく温泉基準は満たしていない。
応募に際しては、地域振興や福祉の向上などに役立つ内容の利用計画書を提出する必要がある。
利用開始から5年以上の貸し付けとし、期間は、同村との協議により延長することができる。賃料は月額24万4千円だが、公益性が高く、雇用の促進、定住の推進に結びつく利用の場合は、村への貢献度により、賃料の減額や無償貸し付けなども可能という。貸付開始日は12年4月以降。
詳細についての問い合わせ先は、川上村役場総務税務課(TEL0746・52・0111)。

旧村営宿泊施設「五色湯」