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中川氏が講演
日本ホテル協会(定保英弥会長)は4日、宿泊業界で働く女性のキャリアやワークライフバランスについて考える「Hotel―Women Forum 2025」を東京ビッグサイト(江東区)で開いた。現役の女性ホテリエやホテルに内定した学生らが参加。講演やワークショップを通じて、自身の働き方や人生の方向性を考える機会とした。
中川氏「制度の進化に現場の声を」
前半は、リーガロイヤルホテル(大阪市)の中川智子総支配人が、「キャリアアップとワークライフバランスを両立するには」と題して講演。結婚・出産などのライフイベントを経験しながら、同ホテルグループ初の女性総支配人としてキャリアを築いてきた中川氏が、多様性を尊重し、誰もが活躍できる環境づくりを目指す「DE&I」(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の取り組みを紹介した。
同ホテルでは当初、女性の時短勤務を支援する制度を導入していたが、中川氏は「ある従業員は(結婚や出産を機にキャリア形成が制限される)マミートラックに陥った時期があった」と指摘。こうした課題を受け、育児休職者懇親会の開催など、キャリア継続を支援する施策を強化。さらに出産を控えた家庭が家事・育児の分担について話し合う「リーガファミリーシート」を導入し、男女が仕事と家庭を両立しやすい環境づくりへと発展させてきたと説明した。
中川氏は26年までに同ホテルの女性管理職比率を12%に引き上げ、男性の育休取得を推進する方針を示した。その上で、「世の中の流れに合わせて会社の制度や意識も変わっていく」「変えていくためのきっかけは皆さんの声や希望」と繰り返し強調。制度の進化には現場の声が不可欠だと呼び掛けた。
中川氏が講演
後半は、ホテル業界で活躍する4人のホテリエが登壇し、仕事や人生観について語り合った。
社内での女性活躍推進の取り組みとして、髙橋泰子氏(神奈川県足柄下郡箱根町・富士屋ホテル)は、子育て世代の従業員を支援する企業主導型保育施設「富士屋ホテル保育園」の取り組みを紹介。
豊田知子氏(東京都千代田区・ホテルメトロポリタンエドモント)は、女性支配人の登用による柔軟な働き方の進展や、前職のホテルメトロポリタン川崎での男性従業員の高い育休取得率について説明。これに対し、モデレーターの阿部マリ子氏(Spice up Weddings代表)は、「制度があっても従業員が使いづらいのであれば、運用できているとはいえない。使うことが特別なことではなくなることが(運用の)ゴール」と指摘した。
仕事とプライベートの両立については、小川由季氏(東京都千代田区・パレスホテル東京)が「計画的に過ごすことを心掛けている。やることや買い物を思いついたらすぐ携帯にメモしている」、篠辺知里氏(東京都新宿区・京王プラザホテル)が「隙間時間をゲーム感覚で見つけながら英語の勉強に励んでいる」などと工夫を語った。
現役の女性ホテリエ4人が仕事や人生観について語り合った
続くワークショップでは、参加者が登壇者の話をもとに、自身の働き方や、キャリア課題について意見を交わした。