子ども農山漁村交流プロジェクトで3省事業が本格化


 子ども農山漁村交流プロジェクト全国推進協議会と総務省、文部科学省、農林水産省は19日、東京都渋谷区で、「『子ども農山漁村交流プロジェクト』発足記念シンポジウム」を開いた。児童受け入れ地域の関係者のほか、教育、観光分野の関係者ら約700人が参加。事例報告や講演を通してプロジェクトの意義を確認したうえで、本事業のスタートを高らかに宣言した。

 シンポの冒頭であいさつした、川勝平太同プロジェクト全国推進協議会会長(静岡文化芸術大学学長)=写真=は、「農山漁村体験は、子どもの心を確実に豊かにするとともに、受け入れ地域を元気にする。引率する先生方の心も変えることができ、まさに『三方良し』。国民全体で推進できるようにしていこう」と参加者に力強く訴えた。また若林正俊農林水産相、池坊保子文部科学副大臣、二之湯智総務大臣政務官も登壇。各省の観点からプロジェクトの意義を説明、協力して事業をすすめることを確認した。

 シンポジウムではこのほか、千葉市教育委員会や長野県飯田市などの先進事例を紹介したほか、川勝会長がプロジェクトの意義について講演した。最後には、公募で集まった1356点から選んだ同プロジェクトの愛称「ふるさと子ども夢学校」を発表。併せてキックオフ宣言を行い、産官学一体となった取り組みの開始を宣言した。

 同プロジェクトは、全国の小学生が農山漁村で1週間程度の長期宿泊体験活動を経験できるようにするもの。5年後までに全国2万3千の小学校、1学年あたり約120万人全員が体験活動をできる体制を作る。初年度の今年は、受け入れモデル地域50地域と体験モデル校約170校がすでに決定しており、今後プロジェクトを推進するための課題の洗い出しや体制整備、ノウハウの蓄積などをすすめる計画だ。

 
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