山形県戸沢村で最上川舟下りを運航する最上峡芭蕉ライン観光(鈴木冨士雄社長)の安全運航祈願祭が4月25日、乗船場所となる同村の戸沢藩舟番所で行われた=写真。東北運輸局の担当者、知事代理の山形県の職員をはじめ、近隣自治体の首長、関係者ら約100人が出羽三山神社の山伏の神事に続き、運航の安全と利用客増を祈願した。
式典には、同村の戸沢学園4年生が「最上川舟唄」を合唱。式典後、児童と関係者が舟に乗船、水面にも映える最上峡の新緑を楽しんだ。
最上川は同県南部から日本海に流れる総距離229キロ。単一県のみを流れる河川の長さとしては日本一として知られる。江戸時代、俳人・松尾芭蕉が戸沢付近から最上川を舟で下り、あまりの流れの強さに「五月雨を集めて早し最上川」との有名な句を残している。
同社の鈴木社長は、「アフターコロナを見据え、グランピング(宿泊施設)を整備した。一方、安全運航の強化こそが当社の使命と捉えている。社員一丸となって取り組み、地域に貢献する」とあいさつした。