各施設タイプで最高値
観光庁がこのほど発表した宿泊旅行統計調査の確定値で、2018年の宿泊施設の客室稼働率は、前年比0.7ポイント増の61.2%となった。2月に公表された速報値61.1%から変更された。施設タイプ別では、現行の調査手法になった10年第2四半期以降、シティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテル、旅館のいずれもが最高値だった。地域別では29県が前年の客室稼働率を上回った。
施設タイプ別では、シティホテルが0.7ポイント増の80.2%、ビジネスホテルが0.2ポイント増の75.5%、リゾートホテルが0.8ポイント増の58.3%、旅館が1.3ポイント増の38.8%(うち従業者数10人以上の旅館は0.2ポイント増の55.1%)、簡易宿所が2.2ポイント増の30.2%だった。
宿泊客の中心が観光客か、ビジネス客かで見ると、「観光目的の宿泊者が50%以上」の施設は1.2ポイント増の51.6%、「観光目的の宿泊者が50%未満」の施設は0.8ポイント増の70.1%となった。
都道府県別の客室稼働率の上位5位は、(1)東京都(増減なしの80.0%)(2)大阪府(2.8ポイント減の79.6%)(3)福岡県(0.6ポイント減の72.2%)(4)愛知県(1.2ポイント減の70.1%)(5)千葉県(1.3ポイント増の68.6%)。
地方部で客室稼働率が高い地域は、広島県66.2%、沖縄県63.7%、石川県63.3%、北海道63.2%、熊本県62.1%、佐賀県62.0%、香川県60.5%などだった。
都市部ではシティホテルやビジネスホテルの客室稼働率が高い。東京都ではビジネスホテルが84.5%、シティホテルが84.6%。大阪府は、リゾートホテルが90.8%、シティホテルが87.0%、ビジネスホテルが80.7%だった。
旅館の客室稼働率の都道府県別の上位10位は、(1)東京都56.6%(2)石川県49.4%(3)香川県48.2%(4)愛媛県46.9%(5)大分県46.7%(6)北海道46.6%(7)静岡県45.7%(8)群馬県45.3%(9)熊本県45.2%(10)鹿児島県44.8%―となった。