宮城県は1日、新型コロナウイルスの影響で客足が落ち込んでいる旅館や民宿、ペンションなどを支援するため、「仙台・宮城すずめのお宿キャンペーン」を開始した。国の「Go Toトラベル」事業の恩恵を受けにくい小規模事業者を主な対象としているのが特徴だ。
キャンペーンは県が実施する「小規模宿泊事業者支援事業」を活用し、宿泊プランを作成した宿泊施設に対して補助金を給付する制度で、参加宿泊施設の一部の宿泊プランが対象となる。「数量限定の割引価格で販売する」としている。
部屋数が20室未満か定員100人未満の宿泊施設を念頭に置いている。キャンペーン事務局によると、8日現在100軒ほどが名乗りを挙げている。11日までキャンペーン参加の申請を受け付けており、「最終的には130~150軒が対象施設になるのでは」とみている。
村井嘉浩知事は8月31日の定例記者会見で「小規模の宿泊施設に光を当てたい」と述べた。
プランを利用できるのは東北6県と新潟県在住者(在留外国人含む)で、宿泊施設に直接予約すると、1人1泊の宿泊費が2分の1(上限5千円)となる。2泊以上は最大1万円を割り引く。宿泊施設がGo Toトラベルに登録していれば、割引併用ができる。
県は8月31日に特設サイトを開設。「仙台・松島」「三陸」などのエリアや、温泉といった「こだわり」から探せるよう工夫している。キャンペーン期間は来年1月31日までだが、予算がなくなり次第終了する。
キャンペーンに対する関心も高いようで、ある宿泊施設は「予算上限に達したので、(予約は)一時停止中。補助金確定後再開予定」とホームページに掲載している。
県は7月7日~8月31日、県内在住者を対象に「せんだい・みやぎ絆の宿泊キャンペーン」を実施していた。キャンペーンを切れ目なく続けることで、宿泊施設を応援する。
小規模宿泊施設を支援