宮崎県児湯郡西米良村は、害獣被害で滅びつつある伝統野菜を鹿猪と組み合わせブランド化する試みを始めた。
山林が面積の96%を占める西米良村では、わずかな田んぼで米をつくり、山を切り開いた焼き畑では伝統野菜「糸巻大根」や「伊勢芋」の栽培を行ってきました。ところが、近年の農業の担い手減少に伴いシカやイノシシの数が増大、耕作地を食い荒らし収量が激減、壊滅の危機に陥りました。事態を重く見た西米良村役場は、2018年3月にジビエ専用の食肉加工場を村内に完成させて体制を整え、2019年度以降は害獣被害を逆手に取った伝統文化とジビエのブランド化を推進する予定です。
・3月からは山桜が見ごろ、毎週末イベントが開催されジビエ料理も
3月~5月末の土日は、西米良村内(西米良温泉ゆた~と、おがわ作小屋村ほか)至る所で様々なイベントを開催いたします。山間を覆う桜で日本の原風景を眺めながら、伝統野菜やジビエを使った食体験も予定されています。
2019年3月の主なイベント
・3月21日(木祝) 菊地武夫公とのお花見会 要事前予約
・3月24日(日) こしのお春祭&桜ウォーキング大会 無料
・3月31日(日)まで カリコボーズのひなまつり 村内各所で開催
・宮崎県児湯郡西米良村
「平成の桃源郷」ともいわれる西米良村は、山深い谷間にあります。宮崎県の西部に位置し、宮崎市中心地から車で2時間ほどの熊本県境にある自然が豊かな土地です。また、独特の文化が現在も息づき、村民によって未来へと伝承する活動が行われています。たとえば、起源を南北朝まで遡ることのできる夜神楽の奉納や数多く残る民話の口伝伝承が盛んで、村のマスコットキャラクターは、ホイホイくんというカリコボーズ(精霊)です。人口は約1,000 人と宮崎県の自治体の中で最小ですが、地元を愛する人たちの思いは一番の村です。