近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟(2832会員、会長=西野目信雄・ホテル大雪社長)は18日、東京都港区のシェラトン都ホテル東京で第54回の通常総会を開いた。約220人の会員が出席。09年度は、2年目を迎える「支部間対抗メイト宿泊商品コンテスト」などを通して地域の特性を行かした事業を展開し、宿泊券販売目標1230億円の必達に向けKNTと連携し他取り組みを進める。
冒頭あいさつした西野目会長は、「1230億円は昨年実績比4%増と、簡単に達成できる数字ではない。会社に『おんぶにだっこ』で頼っていてはだめだ」と力強く語り、地域の商品造りによる商品の魅力アップを訴えた。また「宿泊券目標の達成には各地域の商品造りにかかっている」と指摘。情報連絡委員を中心とした支部間対抗メイト商品コンテストなどを通し、他社とは異なる魅力を持った域内商品の開発、販売へ力を入れようと呼びかけた。
このほか今年度事業では人材育成について、新たに次代を担う若手、中堅の経営者の育成を目的とした勉強会「平成旅館塾」を創設。年2回開催し、会員、社員入り混じって意見交換をすることで、会員間の連携強化とKNTを積極的に支援する「KNTファン」作りを進める。
09年度の新任役員(連合会除く)は次の通り。
副会長=渡邉和裕(福島・ホテル山水荘)、榎本孝弘(神奈川・三河屋旅館)、大木正治(愛媛・ホテル葛城)、 ▽専務理事=斎藤彰英(KNT取締役旅行事業創発本部長)▽常務理事=田中雅彦(KNT執行役員国内旅行部長)、伊藤淑雄(KNTツーリスト代表取締役社長)、中村秀久(青森・ホテル十和田荘)、小森泰信(静岡・桂川)、先小山英夫(広島・ホテルJALシティ広島)、泉水良太(札幌・札幌プリンスホテル)、金城仁(沖縄・ホテルサンパレス球陽館)▽監事=稲葉稔(静岡・熱川館)▽相談役=高橋宣安(宮城・鳴子ホテル)、井山丹(島根・玉井別館) 08年度宿泊券は 5%減の1177億円 KNT
08年度宿泊券は5%減の1177億円
KNTの斎藤彰英取締役旅行事業創発本部長は、18日開かれた近旅連総会で、KNTの08年度の宿泊券販売が07年度比5%減の1177億円の見込みであることを明らかにした。宿泊券販売目標(1315億円)比は89.5%。消費者マインドの低迷や夏商戦期の販売低調が影響した。
このうちメイトクーポンは前年度比5%減、エスコート型は、同3%減だった。団体旅行は、学生教育旅行が同4%増と堅調。「景気に左右されにくい分野であることを示したもの」(斎藤本部長)。一方の一般団体は、景気後退の影響から法人需要が低迷し、同14%減となった。
斎藤本部長は、「宿泊販売が伸びる夏商戦の時期に、数字を伸ばせなかったことが大きく影響した」と振り返った上で、今年の宿泊券販売目標については「これまでの『気合の数字』ではなく『実現できる数字』」と述べ、達成により「強いKNT」の信頼を回復したいと強調した。
あいさつする西野目会長(中央)