海外テーブルウエア・インテリア雑貨を販売
――貴社のご紹介と、会社名の由来を。
山田 社名のカサラゴは、イタリア語、ポルトガル語といったラテン系の言語で家という意味のCASA(カサ)と、湖を意味するLAGO(ラゴ)を組み合わせた造語。湖のほとりの別荘をイメージし、そこで過ごす休日のような特別で、豊かな時間のきっかけになるような商品を人々に提供していきたいという思いを込めている。
常にエンドユーザー目線に立ち、クライアント、仕入れ先、自社ともに伸びる商品を提供していきたいと考えている。
宿泊業界においても、地域や宿泊客の層、施設規模の相違、経営者と現場の求める商品の違いや、ブランドコンセプトなど各旅館ホテルの本質的な課題、解決手法が異なる。そのため、一律にこれが良いという提案ではなく、コミュニケーションを密に図り、一番価値が高いと思われる商品の提案を行うことを徹底している。
イギリスのCHURCHILL社、ポルトガルのCOSTA NOVAをはじめとする幅広い取引先メーカーの商材から、オリジナリティのある商品を提供できるよう努めている。
――宿泊市場の現状をどう認識しているか。
山田 サプライヤーの立場から見ても、活況を呈しているという印象。一昨年5月8日の新型コロナウイルスの5類への移行に伴い、外国人旅行者の増加が都市圏を中心に顕著で、宿泊施設においても今後の需要が高まり、収益源の確保につながると考える。
しかし、その一方でクライアント様からは、宿泊事業の現場での慢性的な労働力不足をはじめ、業務の生産性の向上や、高付加価値化の実現など、市場拡大に伴って課題も多いとお聞きしている。
そのような状況の中で、現場のオペレーションをサポートする耐久性の高いテーブルウエアが人気なことに加えて、単価アップした料理にふさわしい器という目線で商品を選定する動きが目立っている。
――貴社では、イギリスのCHURCHILLや、ポルトガルのCOSTA NOVAといった洋食器の日本総代理店の位置付けだが、宿泊市場での導入事例については。
山田 銀座のマリオット系ホテルや京都のヒルトン系ホテル、沖縄のリゾートホテルといった外資系ホテルのオールデイダイニング、朝食会場を中心に採用されているが、最近では、長野県のリゾートホテルの客室備品用途での活用や、一部旅館においても導入いただくなど、認知が広がってきている。
――宿泊市場で人気のブランドをはじめ、食器選びのポイントと今後提案を強化するブランドについては。
山田 1795年創業の豊かな歴史と伝統を持つ食器メーカーCHURCHILLは、陶器の産地として名高いストーク・オン・トレントに工場を構え、今でもその地で製造を続けている。ホテル・レストラン向けに開発された耐久性の高い陶土を用い、傷に強く洗い落ちしやすい釉薬を使用した製品はラインアップも幅広く、プロユースにも耐える耐久性と堅牢さが自慢で、旅館・ホテルの現場から人気を博している。
国内で取り扱いの主力となっているStonecast(ストーンキャスト)シリーズは、ラフな雰囲気と、食材や植物にインスパイアされた自然なカラーリングが新鮮なコレクション。彩色はすべて手作業で施されるため、釉薬の加減で一枚一枚表情が異なり、温かみを感じる器に仕上がっている点もポイント。イギリスならではの美しい色彩とデザインが食事の時間を華やかに演出することに加え、耐久性も高いためビュッフェでも活用できる。破損しにくく、長期的なコストパフォーマンスも大変高いので、今後もさまざまなシーンでの可能性をアピールしていきたい。
カラーバリエーションは、定番の白、グレー、ベージュのほかにも、ブルーや黄色、オレンジなど、料理を引き立てる魅力的な色がそろう。サイズとともに豊富なラインアップを用意し、施設のブランドコンセプトに合わせた提案が可能。
ほかにも、ポルトガルのストーンウェアを中心としたテーブルウェアブランドCOSTA NOVAは、ヨーロッパの都市・自然をモチーフにした個性的なデザインがそろい、付加価値の向上に努める飲食店・宿泊施設からの問い合わせが増えている。中でも、切立シェイプと質感のある釉薬が特徴のLAGOAシリーズ、葉っぱのモチーフや美しい色彩が料理を引き立てるRIVIERAシリーズは、和食、中華など洋食以外のシェフからも人気が高く、採用が目立っている。
今年はより高単価・高付加価値の商材の取り扱いも予定しているため、ラグジュアリーホテルのシェフにもご覧いただければと思っている。
――旅館・ホテルにメッセージを。
山田 施設様それぞれのニーズやご希望の本当の意味での理解に努め、シェフのビジョンの実現と、旅館・ホテル様の付加価値向上に貢献する商品を提案していきたい。
サプライヤーとしてだけではなく、エンドユーザーとしての目線を常に意識し新しい商品やトレンドをご紹介できる会社でありたい。
取り扱い商品を幅広くご覧いただけるショールームも用意しているため、気になる商品や食器選びについてお困りごとがあれば、お気軽にお問い合わせいただければ。
2月4日からの国際ホテル・レストランショー(ブース番号:3―C06)にも出展するので、ぜひお立ち寄りいただければ。
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カサラゴ 本社=東京都豊島区南池袋2の29の10 金井ビル7階A号室▽資本金=5千万円▽従業員数=9人▽事業内容=海外のテーブルウエアやインテリア雑貨の輸入・販売▽連絡先=TEL03(3987)3302(代表)。
カサラゴ社長 山田直子氏