日本ホテル教育センター(石塚勉理事長)は20日、「第7回学生観光論文コンテスト」の表彰式を、東京ビッグサイトで開催中の「国際ホテル・レストラン・ショー」東1ホール主催者室で開いた。
同コンテストは、日本の観光産業に対する若い世代の興味、関心を高めることを目的に2010年から開始。今回は全国の大学33校・専門学校1校から76編の応募があった。
最優秀賞(観光庁長官賞)は、今回該当なし。代わりに審査員特別賞(優秀賞相当)1点と、優秀賞2点が選ばれ、同日表彰された。表彰式には、観光庁観光産業課の川村康二観光人材政策室長も出席した。
審査員特別賞には、同志社大学商学部西村幸子ゼミ3年の4人による「アニメ聖地巡礼を活性化させるためのモデルプランの提案~世界が訪れたくなる観光立国、日本を目指して~」が選ばれ、審査委員長の石川克巳氏(元JTB常勤監査役)から賞状とクリスタルトロフィーが授与された。
優秀賞(日本ナショナルトラスト会長賞)には、横浜国立大学経営学部3年の3人による「古民家を活用した観光まちづくりのあり方」が、優秀賞(全日本シティホテル連盟会長賞)には、駒澤大学経済学部番場ゼミナール3年の3人による「複数都市協力型MICE開催による日本のMICE競争力の向上~主要都市MICEに対抗するための地方都市MICEのあり方~」が選ばれ、日本ナショナルトラストの小山正宣理事長、全日本シティホテル連盟の清水嗣能会長から、それぞれ表彰された。
受賞者を代表してあいさつした駒澤大学3年の田中由香さんは、「この論文作成がきっかけとなり、日本が行う観光立国に向けての取り組みに対してさらなる関心を持つことができた」と語った。
石川審査委員長は、総評で「アイデアコンテストではなく、論文コンテストだ。学生らしい発想をもって、テーマについて仮設を立て、調査については、現地に赴いて実施し、その調査データをもとに結論を導き、実現可能な提案で締めくくるような論文構成を今後も心がけていただきたい」と述べた。