小松で日本遺産の“ストーリー”を感じる


滝ヶ原石切場では現地専任ガイドが案内

「珠玉と歩む物語」や石文化を紹介

 石川県小松市は11月13、14日、日本全国100の日本遺産、ストーリーが集結し、発信する「日本遺産サミットin小松」のPRをしている。同市では「珠玉と歩む物語」が日本遺産に認定。2300年前から石とともに刻んできた歴史や文化を紹介している。

 2月下旬にはプレスツアーを実施。日本遺産のストーリーが感じられる五つの観光スポット((1)那谷寺(2)滝ヶ原石切場(3)ラプティ・トゥ・ポルト(4)農口尚彦研究所(5)九谷セラミック・ラボラトリー)が紹介された。

 

 

那谷寺本殿

 那谷寺は、717年に粟津温泉を発見した泰澄が創建。自然に宿る神々を崇拝する白山信仰の寺として、また石文化が感じられる地として毎年多くの人が訪れている。岩窟内を歩き「胎内くぐり」ができる本殿「大悲閣」や三重塔は国の重要文化財に指定されている。

 

滝ヶ原石切場では現地専任ガイドが案内

 滝ヶ原石切場は、現在も「滝ヶ原石」を産出するほか、「石の里」として現地専任ガイドが歴史、文化を伝えるなど、新たな観光名所として注目されている。石切場がある滝ケ原町は江戸時代後期から採掘が始まり、最盛期には町内に12カ所の採掘場があった。町内には明治から昭和初期に築造されたアーチ形石橋が今でも5橋残されている。このほか、町内では露天掘りの石切場跡「観音下石切場跡」など見どころがある。

 

ラプティ・トゥ・ポルトが提供するヘルシー食

 ラプティ・トゥ・ポルトは、「せせらぎの里」にある森の中の一軒家レストラン。店名はフランス語で「小さな扉」を意味し、扉を通じてたくさんの人との出会いを大切にしていきたいという思いが込められている。料理は、野菜や大豆たんぱくを取り入れたナチュラルフードのメニューで、ベジタリアン、ビーガン、ORIBIOスタイルにも対応している。併設するヨーロッパの歴史、伝統を取り入れたオーベルジュでは、ノスタルジックな気分が味わえる。

 

麹造りが見学できる農口尚彦研究所

 農口尚彦研究所は、杜氏・農口尚彦氏の技術、精神、生き様を研究し、酒麹(こうじ)造りを通じて次世代に継承を行っている施設。研究所内では酒文化の歴史が学べる展示物の見学のほか、麹造りが行われている施設見学、酒の試飲、名匠が作る酒の購入ができる。

 

九谷セラミック・ラボラトリー

 九谷セラミック・ラボラトリーは、製土工場、ギャラリー、体験工房、レンタル工房、外土間を兼ね備えた複合型の九谷焼創作工房。建築家・隈研吾氏が手掛けた建物に入ると、30人規模で利用可能な体験工房では、ろくろや、手びねりでの成形、絵付けができる。「石文化の可能性を探求し、進化を続ける九谷焼の『美』『技』を体感できる場」と同施設。

 
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