香川県・小豆島の観光関係者で構成される小豆島観光戦略会議は10月25日、大阪市のホテルモントレグラスミア大阪で観光商談会・説明会を開催した。10月26日には東京都新宿区の京王プラザホテルでも開催した。小豆島の魅力を表現した動画などを公開し、旅行会社の担当者らに商品造成などを呼び掛けた。
小豆島は土庄町、小豆島町の2町。2019年に約115万3千人だった小豆島の観光客数は、コロナ禍を受けて21年に約66万8千人に減少したが、22年は回復傾向にある。持続可能な観光に先進的に取り組む地域としても知られ、観光庁のモデル事業などにも選ばれている。
商談会・説明会には、小豆島から二十四の瞳映画村、寒霞渓ロープウェイ、小豆島オリーブ公園、小豆島ふるさと村などの観光施設をはじめ、ホテルやフェリー、タクシーの事業者などが参加。
小豆島観光戦略会議の会長を務める岡野能之・土庄町長は「『小豆島は一つ』という考えで観光事業を進めている。国の補助事業である高付加価値化事業、食や文化にスポットを当てたガストロノミーツーリズムの事業も2町で実施している。観光が高まりを見せる中、小豆島のPR、受け入れ態勢の充実をさらに図っていく」とあいさつした。
戦略会議副会長の大江正彦・小豆島町長は「小豆島は体制が刷新され、観光窓口も一本化する調整が進んでいる。小豆島町は2年連続で(グリーン・デスティネーションズの)『世界の持続可能な観光地TOP100選』にも選ばれた。小豆島が一丸となり、観光SDGsに取り組んでいく」と述べた。
戦略会議では小豆島の観光をPRする動画を複数制作し、ユーチューブなどで公開している。説明会の会場でも今年制作した観光動画「VIVA小豆島」をはじめ、俳優の野村宏伸さんが出演するワーケーションのPR動画などが放映された。
戦略会議の有本裕幸本部長(岬の分教場保存会専務理事)は「小豆島の良さは瀬戸内海の自然美、祭りやアートの芸術文化、おいしい食材。映画やドラマ、テレビCMなどのロケーションにも多く選ばれている」「地域の人口減少に対し、小豆島が自立するには観光を考える必要がある。観光消費で地域が潤い、旅行者には満足してリピーターになってもらう。観光で小豆島、瀬戸内、四国を盛り上げていきたい」と語った。
小豆島一体での観光振興をアピールする岡野土庄町長(左)と大江小豆島町長=10月26日、東京で