山形県の肘折温泉は今年開湯1200年を迎える。これを記念し、13〜15日に「開湯1200年祭」を開く。「現代湯治サミット」や神事のほか、東北芸術工科大学(山形市)の東北文化研究センターが主催する「廻回廊プロジェクト」も開かれ、1200年を機に、温泉街に新しい文化の旋風が巻き起こりそうだ。
1200年祭の期間中、温泉街ではさまざまな企画が催される。13日には日本スパリエ協会主催の「現代湯治サミット」を開く。テーマは「21世紀にふさわしい『現代湯治』を考えよう」。現代湯治研究会の野口冬人代表をコーディネーターに、湯治のスタイルを守り、生かしてきた温泉地からパネラーが参加して意見交換する。
このほか1200年にちなみ、1200秒ウオークや餅まき、最終日には柳家〆治氏による「いでゆ寄席」など盛りだくさんのイベント内容となっている。期間中は温泉街内の共同浴場「上の湯」が無料開放される。
13日から8月17日までは東北文化研究センターが主催する、文化的な活動を通して東北地方を活性化しようという「東北ルネサンスプロジェクト」の一環、「廻回廊プロジェクト」も開かれる。東北芸術工科大学の日本画コースの卒業生が和ろうそくや行灯に肘折の風景を描き、温泉街のメーンストリートを照らす計画だ。
肘折温泉のパンフレット