一足お先に桜の花を楽しんで──。赤湯温泉(山形県南陽市)の旅館女将がつくる「おかめ会」(会長=佐々木富子・竹屋旅館女将、13会員)がこのほどまゆ玉を使った桜飾りを完成させた。4月22、23日に南陽市で開かれる「2009全国さくらシンポジウムin南陽」に向け、桜の季節の気分を盛り上げようと作った。同温泉の桜の見頃は20日ごろの予定。本当の桜の前に一足早く「満開」を迎えたやさしい風合いのまゆ玉桜は、同温泉を訪れる観光客の目を楽しませそうだ。
メンバーが手分けして作った。食紅で淡いピンク色に染めたまゆ玉を切って薄くはぎ、1つのまゆ玉から8枚の花びらを作る。各会員とも日々の仕事の合間をぬって、1人50個のまゆ玉から400枚、計5200枚の桜の花を完成させた。「針を使って4層に分ける作業は繊細で、思った以上に大変だった」といきかえりの宿瀧波の女将・須藤恭子さん。
桜飾りは現在各旅館などで鑑賞できるが、シンポジウムの際には会場である同市市民会館に飾り、珍しい「まゆ玉の桜」を参加者にも楽しんでもらう予定だ。
おかめ会では桜の時期に合わせ、まゆ玉桜のほか同温泉内の観光案内センター「ゆーなびからころ館」での抹茶とだんごの提供なども計画。桜の見頃とシンポジウムを前に、すでに歓迎ムードでいっぱいのようだ。
1つのまゆ玉から8枚の花びらを作る