岩手県は県のPR特使に俳優の村上弘明さん(57)を任命した。5日、東京・有楽町の東京交通会館で就任記者会見が行われ、達増拓也知事が村上さんに特使の肩書が入った特大サイズの名刺を手渡した。
特使の名前は「いわて☆はまらいん特使」。はまらいんは県沿岸南部、気仙地方の方言で「おいでください」という意味。☆マークは岩手のスターを表している。特使の期間は来年3月までで、村上さんはインターネット動画やポスターなどに出演し、県の魅力をアピールする。
達増知事は「県民が誇る俳優である村上さんが、俳優人生を賭けて岩手のために特使に就任してくれた。県民の底力を引き出す励みになる。一緒に岩手を盛り上げたい」と述べた。
村上さんは陸前高田市出身。東日本大震災に際しては陸前高田をはじめ、県内の被災地をたびたび訪れ、被災者を激励している。「岩手の魅力をできるだけ多くの方々に伝えていきたい。特使としての活動に注目してほしい。そして県の1日も早い復興に協力していただきたい」と訴えた。
会見後、村上さんは銀座にあるアンテナショップ、いわて銀河プラザに移動し、「三陸・けせん観光物産フェア」でPR活動を行った。
県は14年度からを「本格復興期間」と位置づけている。地域資源を活用したグローバルな取り組みとして「国際リニアコーダー」の実現や「三陸ジオパーク」の世界ジオパーク認定などを課題の一つとして挙げている。
特使の特大名刺を掲げる村上さん(右)と達増知事