年末年始 国内旅行人数は19年下回る JTB見通し


6~8日の3連休にシフトする人も

JTBは5日、年末年始(12月23日~1月3日)の宿泊を伴う旅行動向の見通しを発表した。国内旅行人数は前年比3.7%増(2019年比4.3%減)の2800万人と見込む。旅行意欲は19年並みにほぼ回復しているものの、年末年始自体の日並びはあまりよくなく、1月6~8日の3連休を中心に旅行をシフトさせる人もいると想定され、19年をやや下回ると推計している。

国内旅行平均費用は同10.8%増(28.1%増)の4万1千円、国内旅行総消費額は同14.9%増(22.6%増)の1兆1480億円となる見込み。国内旅行平均費用は物価高や旅行需要の拡大、インバウンドの回復、サービス業の人手不足の影響などによる旅行関連費用の高騰から、同調査を開始して以来過去最高となった。

同社が実施したアンケート調査によると、年末年始の旅行に「行く」(「行く」と「たぶん行く」の合計)と回答した人は19.8%と前年から3.5ポイント増加。19年は20.0%で、コロナ禍前と同程度まで回復した。性年代別でみると、男女とも若い年代ほど旅行意向が高い傾向が見られた。昨年、旅行意向が低かったシニア層も含め、すべての年代で旅行に対して前向きになっている。

新型コロナが猛威を振るっていた一昨年に比べ、昨年は徐々に旅行日数の長期化がみられ、同行者については近しい家族から友人、知人に拡大した。今年はさらにその傾向が強まり、コロナ禍前に戻りつつある。

JTBの宿泊・国内企画商品の予約状況をみると、東京ディズニーリゾートを含む東京、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを含む関西が特に好調で、季節性のイベントが開催されるテーマパークの需要が引き続き高くなっている。また、北海道や九州などの遠方の方面も好調だ。

一方、海外旅行人数は同160.1%増(29.9%減)の58万人、海外旅行平均費用は同7.9%減(9.9%増)の22万2千円、海外旅行総消費額は同139.6%増(22.9%減)の1288億円と推計。19年の年末年始は日並びがよく、最大9連休であったことも影響しているようだ。

海外の物価高や円安、燃油サーチャージ増額などの影響もあり、日本から比較的近いアジアが注目されている。人気の高いハワイに加え、久々の海外旅行ということもあってか、ヨーロッパを訪れる人も一定程度いると見られる。

JTBの海外企画商品の予約状況では、旅行日数は長期と短期に分かれ、旅行費用も二極化。遠方はハワイやオーストラリア、近隣はグアム、台湾、韓国が人気となっている。

 
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