「ひげじい」が化石のできるまでを紹介
福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)はこのほど、文化庁の博物館等異分野連携事業の一環として、NHKの自然番組「ダーウィンが来た!」とコラボレーションした企画として、化石に関する映像を作成、公開している。3月31日まで。本来は学術要素が強い博物館に新たな素材を取り入れ、博物館の魅力、話題性向上を図る。
ダーウィンが来た!とのコラボ映像を放映
博物館等異分野連携事業は、新型コロナウイルスの感染拡大による展覧会の中止や閉館を余儀なくされた博物館に対し、博物館の収益改善や新たな業務モデルを構築するため、アニメ、ゲーム、マンガなどのエンタメコンテンツをはじめとする異分野と博物館の持つ文化資源との連携した取り組みの実践を通じた、博物館の収益力強化に資する新たな取り組みを促進するというもの。今後の博物館の自走化を目指している。
恐竜博物館では、ダーウィンが来た!の番組テイストで、マスコットキャラクター「ひげじい」が、館内に展示されている化石ができるまでを映像(約6分間)で紹介。プロジェクターで化石クリーニング室上部の壁面に投影し、来訪者に展示物の価値や魅力を訴求している。竹内利寿館長は「これまで博物館内で使用していなかった空間の有効活用をした。館内の新たな情報、コンテンツの発信の拠点となれば。企画終了後も、異分野との連携を通じた新企画の紹介などで使っていきたい」と話す。
恐竜博物館は、恐竜化石の一大産地である勝山市に建てられた恐竜を中心とする地質、古生物学に関する博物館。恐竜を中心とした古生物や、その背景となる地球の歴史などを対象とし、生き物の歴史に係わる研究拠点として位置付けられている。
勝山市では、恐竜博物館以外に、機織り体験ができる「はたや記念館ゆめおーれ勝山」や、築110年登録有形文化財の料亭「花月楼」、日本一大きい大仏「越前大仏・清大寺」、国登録有形文化財の駅舎内でカフェが楽しめる「えち鉄カフェ勝山」などがある。
外側から採掘作業を見学可能
館内ガイドが博物館内を案内